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vinitaly 2010 ①

ヴェローナで開催されるイタリアワイン展示会に、     
今年もソムリエのアンドレアと一緒に行ってきた。
今年で彼とvinitalyに向かうのは4年連続。

2010年は一日の日程。計14軒のカンティーナを廻れた。
その中で印象に残った8軒をレポート。

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lis neris(フリウリ)
フリウリらしいアロマティックな香りの白が美味しい。

中でも樹齢25年のピノ・グリージョからつくられるgris。

遅摘みしたピノ・グリージョとリースリングからつくられるデザートワインの様な香りだが、ドライな白ワインconfiniが特に良かった。

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venica(フリウリ)
こちらもフリウリ州。白ワインがやはり秀逸。良く出来た白なら15年は美味しく飲めるそう。
すっきり辛口のピノ・ビアンコ。
今はトカイとは呼べなくなった苦さが売りのフリウラーノ。
トマトの葉っぱや猫のオシッコと形容されるソーヴィニヨン。

変化球なしの、すべて正統な味で好感。

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radikon(フリウリ)
またまたフリウリ。スロヴェニアの国境沿いのカンティーナ。
この一帯は公用語はスロベニアの言葉を使うそう。

2003~2005のoslave
2003~2005のribolla gialla
2003~2005のjakot
一種類に付き3年のヴィンテージを用意してくれた。

ラディコンは度を超えたスーパー自然派の白ワイン。
3か月、果皮ごと発酵させた後、3年半の間大樽で熟成。
その後1年半、瓶内熟成させてから出荷。防腐剤の添加もなし。

味ははっきり言って難解。好き嫌いがハッキリわかれるかも。
例えると、 リンゴのオーブン焼き(?)

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livio felluga(フリウリ)
最後のフリウリ。ここは良くなかった。
試飲はコルクではなくスクリュー・キャップで栓がされた、安価なベース・ワインのみ。
町の酒屋でもなかなかお目にかかれない。
これなら試飲会に出展して欲しくなかった。
偉大なカンティーナだけに、より残念。
# by ilportone | 2010-04-10 07:38 | ワイン

montalto dora

3月に入って、気候も徐々に温暖になってきたので、
運動不足を解消するため、ウォーキングを始めた。

本日、第2回はイブレアの隣町、ちりめんキャベツの産地で有名なモンタルト・ドーラ周辺
の湖をウォーキング。

丘の上に立つお城を中心に歩いてみました。

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# by ilportone | 2010-03-06 08:27 |

carnevale di ivrea

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イタリアのカルネヴァーレ(謝肉祭)というと、ヴェネチィアやヴィアレッジョが有名だが、
ここピエモンテ・イヴレアにも有名なカルネヴァーレがある。

別名、battaglia di arancie(オレンジ戦争)と呼ばれるもの。

今年も、scacchi(チェス・チーム)で参加。
不況の影響か、人手もオレンジも前年に比べて少ない気がした。

カナヴェーゼ地方の謝肉祭前の伝統料理は、以前載せたtojeya(豚の皮と赤いんげんの煮込み)。

お菓子はこれ。bugie ripiene。

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甘い詰め物を入れたパスタ生地を揚げた、お菓子。
チョコ、クリーム、リンゴ、アンズなど種類は豊富。 お勧めはアンズ。

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そして謝肉祭が終わった次の日の料理はこれ。
polenta e meruluzzo (ポレンタと鱈の煮込み)

大鍋でポレンタ粉を大量に練りあげ、
それと一緒に玉ねぎとトマトで煮た鱈を掛ける料理。

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# by ilportone | 2010-02-25 08:14 | 料理

millesimo ミレッージモ

地ビール屋のマウリッツィオ氏たちと地元のトラットリアへ。
久し振りのリグーリア料理です。

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farinata di ceci con formaggi  ひよこ豆のせんべい、チーズのせ
 リグーリアの代表的なファースト・フード。 今まで食べた中で一番美味しかった。

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pane tira 引っ張ったパン
 ミレッジーモの古典料理。 略奪にきたナポレオンの軍隊から、食糧を奪われないように編み出された
  料理。パン生地の中にソーセージを入れて隠し、普通のパンに見せかけていたそう。。

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zaria 凍るような寒さ(こちらの方言の直訳)
 中身は仔牛の頭・舌の煮こごり。仔牛から出たゼラチン質で固まって、見た目も寒そうな意味。

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frizze/greve かなりの寒さ(これも方言。zariaよりは温かい)
 ピエモンテのferseとほぼ同じ。豚のレバーとジネープロの実を豚の網脂で団子にし、ローストしたもの。
 冬らしい料理とその名前。

他の料理はオーソドックスなイタリア料理でしたが、味は良かった。

飲み物は全てスカランポーラのビールで。。

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numero 8
コリアンダー、オレンジ、キノットのフレーヴァーがする白ビール。
軽い飲み口だが、使用している水のせいか、ミネラル感が足りない気がした。

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ipa 
イタリアから見た古典的イギリス・スタイルのイタリアン・ペール・ビール
ホップが利かせてあって飲み応えがあり、美味しい。

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champale 
修道院跡地で造っているビール屋さんらしいネーミング。
シャンパンで使う酵母を使い、ビールを製造。

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niuura
地元の名産品、栗を大麦と一緒に攪拌して、風味を移してある。
スロー・フード協会の認定品でもある。


ビール工場の見学は、10何年振り。
小規模生産者の熱意がよく伝わった一日でした。




 
# by ilportone | 2010-02-05 08:44 | 料理

birrificio scarampola スカランポーラ

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リグーリア州のmillesimo(ミッレージモ)にある地ビール会社・スカランポーラに見学に。

醸造所はここ。 
1216年に建てられたmonastero di sant.stefano(サント・ステファノ修道院跡)の中にある。

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ミッレージモの町はあのナポレオンが通過して行ったところ。
その時の占領・強奪で昔の建物は少ない。 修道院も改修を重ねて今に至る。
唯一、当時のまま残るフレスコ画。

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ビールを簡単に説明すると、大きく分けて2種類ある。

日本で飲まれるラガー・ビールは低温(8~14°)で発酵して、3~6か月の間、美味しく飲める。

一方、イタリアの地ビール(ペール・ビール)は常温(18~24°)で発酵。2年くらいが飲みごろ。
炭酸は少ないが、その代わりに香り、味わい、コクの変化に富んでいる。

イタリアにおける地ビール・ブームは96年に起こる。
理由はビールを醸造する機械の値段が半値に下がった事らしい。
今ではピエモンテ・ロンバルディア州が一番盛んで、それぞれ50以上の小さい醸造所が点在。

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一般的なイタリア・ペール・ビールの作り方。

① 大麦と水を60°に温め、90分間、攪拌して濾す。

② 次にホップを加え、90°に温め直し、90分間攪拌して、30分休ませる。

③ 濾過した液体を発酵タンクに移す。
   酵母を加え、18~24°で5~8日間、発酵させる。

④ 一次発酵が終了。タンクの温度を2°に下げる。
   そうすると、酵母の滓が下に落ちてくるので、それを丁寧に取り除く。

⑤ 8日間、寝かせて、落ち着かせる。

⑥ co2(炭酸ガス)を加え、ビールらしくなる。

⑦ 瓶詰めをする。同時に、少量の酵母と砂糖も加え、二次発酵させる(低温殺菌の為)。

⑧ 20°くらいの部屋に移し、二次発酵を助ける。

⑨ 最後に2週間、再度寝かせて、味を落ち着かせてから出荷。

以上が大まかな作り方。
これに小さい醸造所でしか出来ないような、独自のエッセンスを加えている。

ここでは、栗味。オレンジ。キノット味などなど。。
# by ilportone | 2010-02-04 07:57 | 料理